💼 ビジネス編
今回はビジネス編・第5回です。
動画:チームワークと協調性
1. チーム内の役割分担と責任感
ベトナムでは、職場文化においてチームワークが大切にされています。一つのプロジェクトが開始されたとき、各メンバーの役割が明確に分担されます。これは、日本の企業文化における「全員参加」のスタイルとは少し異なります。ベトナム人は、自分の役割と責任を明確に理解し、その範囲内で最善を尽くすことを期待されます。そのため、役割の認識や責任感を強化することが、チームワークを向上させるための重要な要素となります。

2. 協調性の発揮場面とその背景
ベトナムの職場では、協調性が大切にされます。特に決定事項やプロジェクトの進行において、メンバー全員の意見が尊重され、チーム全体で協議される場面が多いです。これは、ベトナムのコミュニティ指向の文化から来るもので、個人の意見よりも集団の意思が優先されます。日本の“和”の精神と似ている部分もありますが、ベトナムではこれがより明確に表れます。このような背景から、ベトナム人は自然と協調性を発揮します。

3. 対立の回避と調整スタイル
ベトナムの職場では、対立を避けるために各メンバーが積極的に調整役を務めます。これは、ベトナムの社会的な価値観の一つである「和合」が強く影響を与えています。一方、日本では個別の意見を押し通すことが尊重されることが多く、対立が生じやすいという傾向があります。しかし、ベトナムでは集団の和を保つことが重視されるため、チーム内での対立は最小限に抑えられます。

4. 助け合いの文化と限界点
ベトナムの職場における助け合いの文化は、日本の「お互い様」の精神と共通点があります。ただし、ベトナムでは助け合いが時に過度になり、個人の責任範囲を超えることがあります。これは、「一人で抱え込む」よりも「皆で支える」ことを優先するベトナムの文化的な背景が影響しています。しかし、過度な助け合いが続くと、個々の責任感が薄れてしまう可能性もあります。そのため、自分の役割と他人の役割を明確に理解し、適度な助け合いを心掛けることが大切です。

5. チームビルディングの工夫と実例
ベトナムの企業では、チームビルディングに非常に重要な役割が与えられています。例えば、定期的な職場外での集まりや、スポーツ大会などのチーム活動が行われ、メンバー間の絆や一体感を強める工夫がされています。これは、ベトナム人がコミュニティやグループ活動を重視する文化を反映しています。日本では、これらの活動はしばしば「接待」や「社交」として行われますが、ベトナムではこれがチームビルディングの一部となっています。このような活動を通じて、チームの一体感を高め、協調性を向上させることができます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
このベトナム文化理解講座は、ベトナム在住の日本人が知っておいたら良い情報を、ライフ編・ビジネス編・エンタメ編に分けてご紹介しています。
少しでも知識が増えれば幸いです。それでは次回をお楽しみに。
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