【ビジネス編 第11回】給与交渉の文化

📝 ビジネス編

今回はビジネス編・第11回です。

1. 給与交渉のタイミングと背景

ベトナムでは、「給与交渉」は一般的には採用時、または年1回の評価と共に行われます。日本とは異なり、ここでは社員自身が積極的に給与交渉を行うことが求められます。また、ベトナムの経済成長に伴うインフレーションや生活費の上昇を背景に、給与交渉の頻度も増えつつあります。働くことの価値を給与に反映する文化が根強いベトナムでは、自分のスキルや実績を上司に理解してもらうための給与交渉が重要となります。

イメージ:1. 給与交渉のタイミングと背景
イメージ:1. 給与交渉のタイミングと背景

2. 交渉の言い方と場面の選び方

ベトナムの職場では、給与交渉の際には、日本でいうところの「遠回し」な表現ではなく、率直に自身の要求を伝えるスタイルが一般的です。ただし、その言い方には注意が必要で、自身の業績や貢献、市場価値を具体的に示すことが求められます。また、場面選びも重要です。評価の機会や新たなプロジェクトの開始時など、自身の実績や能力を示しやすいタイミングで交渉を行うことが効果的です。

イメージ:2. 交渉の言い方と場面の選び方
イメージ:2. 交渉の言い方と場面の選び方

3. 上司の反応と判断基準

ベトナムの上司は一般的に給与交渉に対して開放的ですが、その反応は主に社員の業績や能力、そして会社の経済状況によって左右されます。要求が適切な範囲内であれば、昇給につながる可能性も高くなります。しかし、ほとんどの企業では財政状況も考慮に入れるため、経済状況が厳しい時期には交渉が難しくなることもあります。

イメージ:3. 上司の反応と判断基準
イメージ:3. 上司の反応と判断基準

4. 昇給の捉え方と期待値

ベトナムでは、昇給は成果を認められ、自己実現を果たしたという証とされ、一般的に歓迎されます。しかし、期待する昇給幅は人それぞれで、一部の社員は高い昇給を望む一方で、他の社員は将来的なキャリアアップやスキルアップを優先することもあります。また、多くのベトナム人は生活費の上昇に伴い、一定の昇給が必要と感じています。

イメージ:4. 昇給の捉え方と期待値
イメージ:4. 昇給の捉え方と期待値

5. 給与交渉から見える職場文化

ベトナムの給与交渉は、労働者の価値観や求める生活水準、企業の経済状況など、多様な要素が反映されています。これは、ベトナムの職場文化が個人の能力や実績を重視し、それを給与に反映することを求めていることから来ています。また、給与交渉を通じて、ベトナム人は自身のスキルや成果をアピールし、自己実現を図ろうとする傾向が見られます。これらの事情を理解することで、ベトナム在住の日本人は、文化理解を深め、よりスムーズに職場でのコミュニケーションを図ることができるでしょう。

イメージ:5. 給与交渉から見える職場文化
イメージ:5. 給与交渉から見える職場文化

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
このベトナム文化理解講座は、ベトナム在住の日本人が知っておいたら良い情報を、ライフ編・ビジネス編・エンタメ編に分けてご紹介しています。
少しでも知識が増えれば幸いです。それでは次回をお楽しみに。
※使用している写真はイメージです。本文とは直接関係ありません。

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