【ビジネス編 第7回】転職観とキャリア志向

📝 ビジネス編

今回はビジネス編・第7回です。

1. 転職の頻度と一般的な理由

ベトナムでは、転職の頻度が高いのが一般的です。特に若手社員の中には、1年から3年ほどで職場を移る人も少なくありません。主な転職理由としては、給与の向上、キャリアアップ、働く環境の改善などが挙げられます。ベトナムは経済発展が進む一方で、労働者の給与水準の上昇が後追いとなっており、より良い条件を求めて転職する人が増えています。また、外資系企業や大手企業への転職を通じて、キャリアを積み上げることを目指す人も多いです。これに対して、日本では転職をためらう傾向があり、一度就職した会社で定年まで勤めるという観念が根強く存在します。

イメージ:1. 転職の頻度と一般的な理由
イメージ:1. 転職の頻度と一般的な理由

2. キャリアの捉え方と目標設定

ベトナムの若者たちは、自身のキャリアに積極的に取り組む傾向があります。特に高度な専門知識や技術を持つ人材は、自身のスキルを最大限に活かせる職場を求め、そのために転職を選択するケースが多いです。また、将来的に自己のビジネスを立ち上げることを目指す人も多く、そのための経験を積むことをキャリアアップと捉えています。これに対し、日本人は安定した職を求める傾向が強く、自己のキャリアを企業の中で形成していくという考え方が一般的です。

イメージ:2. キャリアの捉え方と目標設定
イメージ:2. キャリアの捉え方と目標設定

3. 会社への忠誠心とその限界

ベトナムでは、日本のように生涯を一つの会社で過ごすという考え方は少なく、自身のキャリアに合わせて転職を選択するという風潮があります。しかし、それは会社への忠誠心が乏しいというわけではありません。仕事に対する献身性は高く、プロジェクトやタスクを成功させるためには全力を尽くします。ただ、自身のキャリアや生活環境が向上しない限り、長期的に同一の会社に留まることは難しいという現状があります。

イメージ:3. 会社への忠誠心とその限界
イメージ:3. 会社への忠誠心とその限界

4. 若手と中堅の志向の違い

ベトナムの若手社員は、スキルアップやキャリアアップを目指し、転職を積極的に行います。一方、中堅層以上になると、安定した職場環境や所得を重視する傾向が見られます。また、中堅以上の人材は、自身のキャリアを一つの会社で形成し、リーダーシップを取るポジションで働くことを望む傾向があります。これは、日本の中堅社員と似た傾向が見られ、年齢とともに求める職場環境が変化するという点で共通しています。

イメージ:4. 若手と中堅の志向の違い
イメージ:4. 若手と中堅の志向の違い

5. 日本人とのギャップと対応策

ベトナムの職場文化と日本のそれとは大きく異なり、そのギャップを理解することが重要です。ベトナム人の転職観やキャリア志向を理解し、それに対応した職場環境を提供することが求められます。具体的には、キャリアアップの機会を提供したり、スキルアップを支援する制度を整備するなどが考えられます。また、ベトナム人の働き方や生活スタイルを尊重し、その上で日本の良い部分を取り入れることで、双方にとって良い文化理解が進むと考えられます。

イメージ:5. 日本人とのギャップと対応策
イメージ:5. 日本人とのギャップと対応策

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
このベトナム文化理解講座は、ベトナム在住の日本人が知っておいたら良い情報を、ライフ編・ビジネス編・エンタメ編に分けてご紹介しています。
少しでも知識が増えれば幸いです。それでは次回をお楽しみに。
※使用している写真はイメージです。本文とは直接関係ありません。

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