📝 ライフ編
今回はライフ編・第9回です。
1. 季節ごとの服装の傾向
ベトナムは熱帯・亜熱帯気候の国であり、日本と異なり四季の変化はあまり感じられません。しかし、それでも季節によってベトナム人の服装には変化が見られます。乾季(11月~4月)は比較的乾燥しており、暑さがマネージャブルなため、長袖やジャケットを着る人が増えます。逆に、雨季(5月~10月)は高温多湿で、薄着になる人が多くなり、雨具が必需品となります。ただし、日本と比べて全体的に薄着であること、また日中と夜間の気温差が少ないため、昼夜問わず同じ服装が通用します。

2. 通勤・通学時のスタイル
通勤や通学時のスタイルもベトナム人のファッション文化を理解する上で重要な要素です。ビジネスシーンでは、男性は襟付きのポロシャツまたはシャツにスラックスが一般的で、暑さ対策としてジャケットはあまり着用されません。一方、女性は伝統的なアオザイを着る人も多く、特に政府機関などではアオザイが制服となっています。学生服も特徴的で、白いアオザイを着る女子学生の姿はベトナムの風物詩とも言えます。

3. フォーマルとカジュアルの使い分け
フォーマルとカジュアルの使い分けもベトナムの服装文化を理解する上で重要なポイントです。ウェスタンスタイルのフォーマルウェアはビジネスシーンや式典でよく見られますが、その他の場ではアオザイがフォーマルウェアとして使われます。カジュアルな場では、Tシャツやジーンズ、ショートパンツなどが主流で、日本のカジュアルスタイルと大差ないように見えますが、一方でサンダルやスリッパのような開放的な足元のスタイルが多い点は異なります。

4. 気温に対する感覚の違い
ベトナム人の気温に対する感覚は日本人とは異なります。日本人が半袖を着るような気温でも、ベトナム人は長袖を着たり、暑さ対策として袖のあるジャケットを着用したりします。これは紫外線対策と、肌を白く保つための美容観念が影響しています。また、エアコンが効いた室内では、軽い羽織ものが必要と感じるほど冷感度が高いです。

5. 服装から見える文化的価値観
以上のことから、ベトナム人の服装は気候や生活習慣に根ざしたものであり、その一方で伝統文化と現代のライフスタイルがうまく融合しています。また、美しい肌を保つための紫外線対策や、室内の冷房設定など、ベトナム人特有の感覚が反映されていることも理解しておきましょう。ベトナムで生活する上で、これらの文化理解は必要不可欠です。ベトナム人の服装やファッション文化を理解することで、より深い文化交流が可能となります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
このベトナム文化理解講座は、ベトナム在住の日本人が知っておいたら良い情報を、ライフ編・ビジネス編・エンタメ編に分けてご紹介しています。
少しでも知識が増えれば幸いです。それでは次回をお楽しみに。
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