📝 エンタメ編
今回はエンタメ編・第4回です。
動画:ベトナムの映画館文化
1. 映画館の設備と雰囲気
ベトナムの映画館は、近年急速に進化し、最新の映画鑑賞環境を提供しています。大都市やショッピングモールにある映画館は、日本の映画館と比べても遜色のない設備を有しています。例えば、大画面の3D上映やIMAX映画、さらには4DXのような体感型映画鑑賞の環境を提供しています。また、座席はゆったりとした空間が確保され、リクライニングチェアやソファタイプの席も用意されていることが一般的です。さらに、カフェやスナックバーを併設し、映画観賞前後に飲食を楽しめるよう配慮されています。一方、田舎にある映画館は比較的古く、設備にばらつきがありますが、地元の人々の社会的な集いの場となっており、その独特の雰囲気を楽しむことができます。

2. 人気ジャンルと観客層
ベトナムの映画館で好まれる映画ジャンルは、アクション、ロマンス、コメディ、ホラー等多岐にわたります。ハリウッド映画はもちろん、近年はベトナム映画やアジア映画の人気も高まっています。特に若者層を中心に、日本のアニメ映画や韓国のロマンス映画への関心が高い傾向にあります。また、ベトナムの伝統や歴史を描いた映画も人気で、国民のアイデンティティを再認識する手段ともなっています。観客層は幅広く、家族連れからカップル、友人同士まで、映画鑑賞は広く親しまれている文化です。

3. 字幕・吹替の事情と言語習慣
ベトナムの映画館では字幕版が主流で、吹替版は少ないです。これは、ベトナム人が外国語学習の一環として映画を利用する傾向にあるからです。特に英語は公用語ではないものの、ビジネスや教育の場で広く使われているため、英語の字幕付き映画を観て語学力を鍛える人々が多くいます。そのため、映画鑑賞は単なる娯楽だけでなく、言語習得の手段ともなっています。

4. 映画館の社交的役割とデート文化
ベトナムでは映画館は重要なデートスポットであり、若者たちの間で特に人気となっています。その背景には、映画館が安全で清潔な環境を提供し、プライバシーが保たれる場所として認識されていることがあります。また、映画終了後の話題提供や感想交換が円滑なコミュニケーションを促進するため、新しい関係性の構築にも役立っています。このように映画館は単なる映画鑑賞の場所だけでなく、社交の場としての役割も果たしています。
5. 映画が果たす文化的・教育的役割
ベトナムでは映画が重要な文化的・教育的役割を果たしています。映画を通じて国内外の情報を得るだけでなく、さまざまな視点や価値観に触れることが可能であるため、視野を広げる道具ともなっています。また、ベトナム社会の問題点を描いた映画も登場しており、映画が社会議論のきっかけを提供するケースも増えています。このように映画はベトナムの社会や文化を理解する手段であり、その役割はますます大きくなっています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
このベトナム文化理解講座は、ベトナム在住の日本人が知っておいたら良い情報を、ライフ編・ビジネス編・エンタメ編に分けてご紹介しています。
少しでも知識が増えれば幸いです。それでは次回をお楽しみに。
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